交通事故・示談テクニックと保険活用術

損をしない示談交渉、加害者・被害者のための知恵をご紹介します。

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交通事故のあと当事者同士でうかつに文書をやりとりをすると大損する!

交通事故のあと当事者同士でうかつに文書をやりとりをすると大損する!文書のやりとりは慎重にしたい。文書にサインかハンコが押してあると、その文書は、その人の意思に基づいて真正に成立したものと推定される(民事訴訟法三二六条)。推定されるとは、その文書が真正でない、つまり「偽造だと主張するほうが、偽造文書であることを確実な証拠をもって立証しなければならない」を意味している。

だから、少なくとも自分の手でサインしたり、ハンコを押した場合、その文書がニセモノだと主張することは、まずできないと考えてよい。問題は、文書自体ニセモノというのではなく、勘ちがいしてこういう文書を書かされた(錯誤)か、騙されて書いた(詐欺)とか、脅かされてムリヤリ書かされた(強迫)とかいった場合で、こうした場合には、その文書は無効になったり、取り消すことができたりする。だが、実際にはこれらの主張が通るのには、よほどの理由が必要だ。

そこで、文書に署名したり、印を押すことは、よくよくその文書の意味と内容を理解した上で、しかもその効果について覚悟の上でやらないといけない。例えば人身事故で「治療費をお払いします」という文書にサインすれば、これは、その事故から生じた治療関係費の一切を、無条件で負担する趣旨の債務負担行為と認められ、狭義の治療費以外の付添看護婦の費用、温泉療養費なども請求されかねない

物件事故の場合も「事故代金を貴担します」といった表現の文書にハンコをつくと、後日、修理代はもちろん、代車費用、休車補償などと、いろいろな名目で請求される場合がある。

文書には念書、協定書、合意書、契約書などといろいろなタイトルを用いるが、タイトルがどのようであれ、文言の中で法律上の義務を負う形をとれば、その義務が発生する。ただ、ふつう「念書」は例えばAがBに対して一方的に義務を負い、BはAに対してなにも義務を負わない場合に作られる文書である。

だからAからBあてに「●●のことを約束します」という形で作成し、一方的にAに差し入れる。これに対して協定書、合意書、契約書などは、いずれもAB双方の合意に基づいて、AもBも権利と義務を互いにもち合う形の文書である。タイトルはちがうが、すぺて契約という見方をすればどれも実質的には契約書といってもよい。

示談は和解契約の一種と考えられるので、示談書も契約書の一種である。しかし、損害賠償を話し合いで解決する場合、昔から慣習的に使われてきた用語なので、いまでも示談ができると、和解契約書とはせずに示談書とする例が圧倒的に多い。示談の前段階で、治療費など特定の支払義務を加害者に負わせる場合には、ふつう念書を差し入れるという形をとっている。

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