交通事故・示談テクニックと保険活用術

損をしない示談交渉、加害者・被害者のための知恵をご紹介します。

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交通事故の示談が成立していなくても保険金はもらえる!

交通事故の示談が成立していなくても保険金はもらえる!強制保険には、次の二通りの請求法がある。

  1. 加害者からの請求(加害者請求自賠法一五条)
  2. 被害者からの請求(被害者請求自賠法ニ八条)

被害者請求制度のもとでは、被害者は、加害者から受けとれるはずの損害賠償金を直披保険会社に請求し、保険会社から保険金をダイレクトに手にすることができる。加害者との間で示談ができている必要はまったくない。損害の発生だけ証明できればよいのである。

もっとも示談の成立は加害者請求の場合でも必ずしもいらない。むろん、ないよりあったほうがベターだが、示談が成立していなくても、加害者側で損害賠償金を被害者に支払ったという事実が明白なら、その分を逐次、保険会社に請求することができる。

また、この制度をもっと合理的に運用することもできる。被害者の入院した病院が、「うちで委任状をもらって、被害者請求をやりましょう」と、被害者から委任状をもらい、病院自体が被害者の代理人という形で、保険会社に対して被害者請求を代理で行う。保険会社からでるお金(保険金)はむろん、病院の金庫にダイレクトに入ってしまうのである。

こうなってくると「強制保険は病院のためにある」「被害者請求は被害者のためより病院保護のものである」と嘆く人もある。しかし、これは感情論であって、金の流れをより合理的にするという点から考えれば別に嘆くには当たらない。

このように、強制保険金は、加害者からも被害者からも、示談の成否とはかかわりなく、請求できるから、両方からのダブル請求ということもありえない事態ではない。

その結果、加害者にも被害者にもダブルで保険金が支払われることは防止しなければならない。そこで、被害者請求があった場合は、保険会社は加害者に意見を求め、実情を確かめる。もし、被害者がすでに加害者からその分に相当する賠償金をうけとっていたら、保険会社は、被害者請求を拒絶する。実情を調べた上、被害者請求に基づいて保険金の支払がなされたときは、後で加害者がダブッて賠償金を支払わないよう保険会社から加害者へ通知するのだ。

同じ損害についてダブル請求はできないが、損害金の一部については加害者請求、その残りについては被害者請求という形は認められる。これを競合請求と呼んでいる。例えば治療費については加害者が請求し、慰謝料については被害者が請求するというやり方だ。

これは一部の賠償金額がなかなかハッキリしないようなとき、後日、被害者請求で被害者がとることにし、その分を切りはなしてそれ以外の分は加害者が請求することで、加害者の既払分を穴うめするといったときに効果がある。特に切りはなして有効なのは、後遺症などである。

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