被害者の近親者にも慰謝料を支払わなければならないことがある!

被害者の近親者にも慰謝料を支払わなければならないことがある! | 芸スポ速報 on TOPBUZZDさんは、スピードを出しすぎて、路上で縄とびをしていた少女をはね、重傷を負わせました。幸い傷害のほうは治ったのですが、顔に傷跡が残りました。少女に慰謝料を払うつもりでいたところ、少女の父親からも慰謝料を請求され、びっくりしました。弱みにつけこんで、不当な請求をしてきたと思ったからです。しかし、このような請求は、傷の程度や状況によっては不当とはいえません

確かに民法では被害者が死亡した場合、その遺族に慰謝料を認めるという規定以外定めていません。だが、傷害が大きい場合、親族も精神的苦痛を受けるのは事実です。古い判例では、近親者の慰謝料請求を斥け(しりぞけ)、学説も同じ傾向をみせていました。しかし、戦後になると、近親者の慰謝料請求を認める判決例、学説がしだいに多くなってきました。

たとえば、子供が両腕を肘関節から約10センチ腕先に残して切断し、左右の腕とも義手を用いるようになった交通事故。この例では、用便ほか日常の生活がひじように不便になっていた子の父に慰謝料請求が認められています。最高裁も同様の判決を出しています。

女の子が顔面口角に長き7センチの裂傷を負い、たとえ整形手術をしても傷跡が消えないことが分かりました。しかも、事故後、2年経っても口元の感覚がなく、口がよく回らない、口元で水をこぼす、といった状態がつづいた事例に対し、最高裁は、母の慰謝料請求(父は戦死)を認めています。同じように、12歳の少女の傷害事故判決、7歳の男の子の両足の重症事故判決などにも両親の慰謝料請求を認める判決を出しています。ところが、左大腿部骨折の重傷をうけ、1年かかって全治したものの、正座不能、1キロメートル以上の歩行困難といった後遺症を負った被害者の妻および子の慰謝料請求の訴えが、同じ最高裁で斥けられました。

また、翌年には、頭蓋骨骨折、脳挫傷などの重傷を負い、二週間以上意識不明の傷害を負った事例についても、近親者の慰謝料請求は認められませんでした。仰るこのように、一時はかなり緩やかに認められていた近親者の慰謝料請求も、再び厳格になってきています。

もちろん、具体的事例で認否にかなり差があるのは当然です。東京地方裁判所を例にとると、仮に、近親者の慰謝料請求を求める場合は、後遺障害等級表の三級以上に限り、その額は、被害者本人の慰謝料の三分の一程度としているようです。なお、死亡時の慰謝料請求権を厳格に父母、配偶者、子に限らず、内縁の配偶者、未認知の子、死亡した被害者(妹)の世話を受けていた病弱の兄に請求権を認めたほか、祖父母、孫、兄弟、死亡配偶者の姻族、姪などにも肯定する下級審判決があります。

慰謝料の額は被害者が死亡の場合その年齢、単身者か家族持ちか、一家の大黒柱的存在か等の事情により、また傷害の場合は受傷から治癒するまでの聞に受けた苦痛に対するものと、後遺障害により受けた苦痛に対するものに分けて考えられ、具体的額では、昭和50年発生の事故で、14歳男子の死亡に1000万円を認めた例、37歳男子、入院6月通院12月四肢の知覚麻療の後遺障害に600万円を認めた例等があります。

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