高すぎる!と感じた治療費をそのまま支払うことはない!

高すぎる!と感じた治療費をそのまま支払うことはない! | 芸スポ速報 on TOPBUZZ医師の治療行為は、通常、専門知識と良心によって患者の時々の症状に応じ、適切になされるものと推定されています。交通事故による損害賠償の訴訟でも治療費については、ふつう、医師の請求どおり全額が、その事故と相当因果関係にある損害として認められています。

ところが医師の中には収入をあげるために濃厚治療や過剰診療、つまり、必要以上に、あるいは必要もないのに治療をしたり、また、したことにして著しく高額な治療費を請求してくる例があります。

医師が患者の診療に当たってどんな方法で診断し、どんな治療をするかは、全く医師の自由裁量に任せられています。しかし、その時点で、医学上合理的なものでなければなりません。これに反する過剰診療や濃厚診療によって、治療費を不当に高く請求したのならば、患者には不当な部分についての支払義務はありません。

それでは実際に、どこまでが適正な診療で、どこからが過剰診療になるか、専門家以外、判断がむずかしいのも事実。医師を全面的に信頼して、言われるままに治療費を支払うケースも多いようです。

しかし、この治療費を加害者が素直に出してくれるならともかく、損害の公平な負担を原則としている民法の建て前から言っても、あまり高額な治療費を加害者に負担させるのは、むずかしいといえます。傷害の程度に比べ治療が濃厚すぎる、受けた治療に比べ治療費が高すぎる、と感じたら、医師だけでなく、病院の事務局や看護婦にも、治療の内容や治療費の明細を聞いてみることです。ただ聞くだけでなく、診断書や診療報酬明細書をもらって検討すべきです。

ふつう、自由診療では、健康保険で支払う同程度の治療費の二倍くらいまでは妥当とみられています。もし、それが五倍以上にもなれば、不当な請求と疑ってよいでしょう。いずれにしても、素人判断せず、地域の保健所、医師会、都道府県や厚生省の医務課、日本弁護士会連合会など弁護士会の交通事故相談センター、交通紛争処理センター、交通事故相談所などに相談してみて下さい。

そのうえで、「治療費が高いので支払能力がない」とか「加害者が払ってくれないから健康保険を使ってくれ」とか医師に申し出ます。それでも医師が不当な請求を続けるなら、訴訟にもちこむことです。この訴訟は、医師を相手に過剰治療や濃厚治療の有無について争うため、法律の専門知識が要求されます。弁護士をたてるべきでしょう。

追突事故によって「むちうち症」と診断され、50日近く入院して治療、健康保険診療報酬の五倍近い治療費を請求されたケースでは、健康保険の約1.5倍を越える部分については事故と相当する因果関係は認められないという判決がでています。また、健康保険診療報酬の二倍を越える部分について、相当額を否定する判決もでています。もちろん、裁判にもちこまずに、解決できれば、これにこしたことはありません。

この事例として、三つのケースをあげてみましょう。

Aさんは、夫が交通事故で頭蓋骨骨折の傷害を受け、M病院に入院、加療を受けましたが、意識不明のまま五日後に死亡。病院はリンゲル注射や点滴処置を行っただけですが、治療費として240万円請求してきました。そのため、支払い能力がないことを理由に内容証明郵便をおくり、治療費を直接、加害者に請求するよう求め、それで承認できないなら、訴訟で争う旨回答したところ、その後、医師、加害者双方から請求がなく、時効も完成しました。

Bさんは、運送会社の事故係ですが、会社の従業員が事故を起こし、被害者は太腿部骨折などの重傷で、H病院に入院加療三か月、通院五か月で治掛しました。その治療費が400万円にもなるので、疑問に思って調べたところ、治療していないのに治療代を加算されている部分のあることがわかりました。その事故車が任意保険に加入していたので、保険会社に相談したところ、訴訟にしても立証のためには日時がかかって得策でないとして、保険会社が全額支払いに応じてくれました。

主婦のCさんは、自転車で買い物へ行く途中、事故にあい、むちうち症で入院40日、通院30日の加療をし、病院から260万円の請求を受けました。これを加害者に請求したところ、高額すぎると拒否されたので、交通事故相談所に相談、その指導、協力をえて、再三にわたり病院側と交渉した結果、治療費80万円で解決。加害者が支払いに応じました。

以上の例でもおわかりのように、治療費が高すぎると感じたら、うやむやのまま支払いに応ぜず納得のいくまで追及してみようという姿勢が大切なのです。きて、このような問題は健康保険を使わないために生じます。交通事故による傷害は健康保険を使えないと思っている被保険者が多いようですが、そのようなことはありません。これを知っておくことは、加害者、被害者を問わず必要なことです。

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